株式投資をしていると、耳にする「PTS取引」。
証券会社の画面に「夜間取引」や「PTS」と表示されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?
「なんとなく気になるけど、使っていいのかわからない」
「得なの?損なの?普通の取引とどう違うの?」
この記事では、PTS取引の基本からメリット・デメリット、実際に使うべきかどうかまで、初心者にもわかりやすく解説します!
PTS取引とは?
PTSとは「Proprietary Trading System(私設取引システム)」の略で、証券取引所を通さずに株の売買ができるシステムです。
代表的なPTS市場は2つあります:
- ジャパンネクストPTS(JNX)
- チャイエックスPTS(Chi-X)
多くの証券会社では、JNXの夜間取引(16:30~23:59)に対応しています。
PTSは主に「個人投資家」中心の市場
東証がメインの「日中市場」には機関投資家(プロ)が多いのに対して、PTSは個人投資家の利用が中心です。
そのため、急な材料や感情的な売買によって、価格が大きく動くことも珍しくありません。
PTS取引のメリット
① 市場が閉まった後も取引できる(夜間取引)
- 東証の時間外でも株が売買できるため、決算発表後などの急変にすぐ対応できます。
- たとえば「17時に好決算が出た! → PTSで買っておく」といった使い方ができます。
② 指値で買える(成行は不可)
- 成行注文がないため、想定外の価格で約定するリスクが少ないです。
- 価格を自分でコントロールしやすい。
③ 手数料が安い場合もある
- 一部の証券会社では、PTS取引の方が手数料無料・割安になっていることも。
PTS取引のデメリット・注意点
① 板が薄い(取引量が少ない)
- 東証に比べて売買が成立しづらい。
- 特に小型株やマイナー株は売買不成立になることも多いです。
② スプレッドが広がりやすい
- 板が薄いため、買値と売値の差(スプレッド)が広がる。
- 予想より高く買ってしまったり、安く売ってしまったりする可能性も。
③ 株価は参考値にすぎない
- PTSでの価格は翌日の東証始値と必ずしも一致しません。
- 「PTSで上がってるから翌日も上がるだろう」とは限らないのです。
結局、PTS取引はやるべき?
初心者や長期投資家なら、無理にPTSを使う必要はありません。
一方で、以下のようなケースでは、PTS取引が有利に働くことがあります。
✅ 決算発表やIR後にすぐ反応したいとき
✅ 日中に取引できない人が夜に売買したいとき
✅ 指値をしっかり使い、慎重に取引できる人
また、PTSは個人投資家が中心の市場なので、感情的な売り・買いが出やすい一方、冷静に注文を出せば有利な価格で約定できることもあります。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
利用可能時間 | 16:30~23:59(主にJNX) |
メリット | 夜間取引可能、指値で安心、手数料が安いことも |
デメリット | 板が薄い、スプレッドが広がる、株価は参考値 |
ユーザー層 | 主に個人投資家(機関投資家は少ない) |
使うべき人 | 決算直後に動きたい人、日中取引できない人 |
おわりに
PTS取引はうまく使えば、投資の可能性を広げてくれます。
特に、決算やIR直後のスピード対応や、日中に取引時間が取れない人の補完手段として有効です。
ただし、流動性の低さや価格のぶれに注意しながら、冷静に活用することが大切。
あくまで補助ツールと考え、使いどころを見極めましょう。